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【No.1090】錬金術師の美術館(2)…10月15日

東京には、サントリー美術館、大倉集古館、ブリジストン美術館、出光美術館など、それぞれに特徴あるコレクションを有する美術館があるけれども、市街や住宅地から離れる必要のある化学研究所の隣接地に美術館を建ててしまうというのは、実にユニークだなと思う。
「モーリス・ルイスというまるで馴染みのなかった画家の企画展を見たい」「散策路を設けてあり、しゃれたレストランもあるので良い時間が過ごせそうだ」という理由の他に、もう一つ、この美術館を運営しているDICの企業姿勢って面白そうだというのが、訪ねて行くのに大きな魅力を感じた理由。
コレクションの内容は、行くまであまり調べてなかったのだが、何十億か分からないけれども、過去にためてきた大きな資産を危険扱いされる研究所の隣で公開する――「うちの研究は、それだけの値打ちものを近くに置いていたって平気なぐらい安全ですから」と主張しているみたいではないですか。

子どもを連れて行くに当たり、その辺の、何というか「コーポレート・ガバナンスの一端たる社会的貢献」みたいなものを少し知ってほしいかなという気持ちがあった(コーポレート・ガバナンスって、日本では不正行為が発覚するたびに言われることなのでコーポレート・コンプライアンスといっしょくたにされている。けれども、本来こういう文化事業も含まれるものですよね)。
気取らずに言えば、「将来はサラリーマン」と夢のないことを言う中坊に、満員電車の通勤だけでなく、こういう場所で働くような選択もいいのだよと目を向けさせる。
以下、母の妄想は限りない。
――こういう優良企業に研究員として雇ってもらうには、やはり国立の理系が望ましいかな。このおバカは物理は人並みの出来だが、化学や生物などはまるでダメだ。理系ならば大学院もスタンダードだが、この頭ではやはり無理というものか。
それにしても、この研究所、環境が良すぎるというか、働いている人は一体どうやって暮らしているのか。
JR佐倉駅や京成佐倉駅の周りには、確かにマンションはあった。不動産屋の店先でちらり見かけた物件は、間取り広々の割に家賃は安めだった。コンビニも見かけた。スーパーもあるにはあったが、小さめでパッとせんかった。となると、住むのはやはり津田沼や船橋なのか。だよね。佐倉は歴史あるいい街だが、若者が遊ぶ場所がない。
医療機関は、佐倉の市民病院を聖隷が経営するようになったのは有名だ。あの浜松の爺さんが世話になった聖隷だ(ガンの中核医療センターであり、名士が入院するので有名なホスピスがある)。そういう面では安心だけれど、駅で見た広告には産婦人科がなかったぞ。
いや、お嫁さんの出産場所を心配する前に、お嫁さんをまずどこでゲットできるかが問題だ。男子校から理系に進み、こういう研究所にでも勤められればラッキーだが、一体どこで彼女ができるのだろう。

という具合に、次から次へと像を描いて脳内遊びをするのが楽しい道行。
気がつけば、バスはヨーロッパの郊外の領主の荘園さながら、平坦な水田やピーナッツ畑の先に広がる林を抜け、3万坪という広大な敷地に入っていくのであった。
こうしてレポートしていくと切りがないので、急にぞんざいになるが、敷地内は手入れが行き届いていてきれいで、歩き回っていても転がって空を眺めていても気持ちよく、レストランもなかなかおいしいものが出てくるので、休日の一日を過ごすのにとても良い場所である。

そして、かんじんの美術館。
これも「おお!」と感嘆ものであった。「環境」「箱」「作品」の美しいハーモニー。
すごいものがいろいろ展示されていた。

<この項つづく>
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中村びわ

Author:中村びわ
2004年から2011年まで書いてきた
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