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【No.1079】小さい秋をさがして…9月30日

年末までに世界経済が滝壺に向かって落下していくような気配が漂うところ、こういう絵本たちを、はたして自分が乗る小さな笹舟に積んでいけるのかどうか。せめて、小さな秋のぬくもりを今のうちに楽しんでおこう。

この『おはなし会プログラム』というのは、所属団体JPIC(出版文化産業振興財団)の関連NPOで出したもの。どのプログラムが誰の案かという記名はないが、87名の協力メンバーに名を連ねている。幼稚園、小学校、学童クラブ、書店、育児サークル、高齢者施設向けなど、さまざまな状況を設定した選書が、季節ごとに分けられ掲載されている。

この本をパラパラめくったり、出版社ホームページで新刊情報を確認したりしながら、「今月は中秋の名月にちなんだ月の本、敬老の日にちなんだおじいちゃん、おばあちゃん本でしのいだが、さあて、来月の書店おはなし会は何で行くか」と考え始めたところなのである。
下にずらずら並べた本は、「一般書店の児童書売場で季節感を演出するのに並べられる本」「ぱっと見て、かわいい、きれい、面白そうと思ってもらえそうで、売り上げにもつながりそうな本」という視点で拾い上げたものがほとんど。
表紙印象なので売場作りをするには役立つとしても、これがそのまま読み聞かせに使えるわけではない。
また、店主や店員の価値観を示して対面販売を行える児童書専門店のラインナップとも、アートっぽい絵本が好まれ絵本通に評価される絵本とも、学校図書館協議会のような権威で評価される絵本とも異なるだろう。私が医療機関で子どもたちに読む本とも、重なる部分があるけれども、異なる部分もある。
同じ「絵本」と言っても、かように微妙な縄張り的なものがあると分析する。そして、実は、自分が好きな本ばかりというわけではなく、大して気のない本も含まれている。
どういう縄張り内であっても、本に触れる人が「その人なりの自分にとっての1冊」が見つかれば良いではないか――というのがスタンスなので、「絵本というもの、こうでなくてはならない!」という宗教がかった思い込みは持たずに関わるようにしている。つまり、「玉虫色」ということですね。

下に「いもほり」という秋の行事もあるが、左のきつねのきっこちゃんの本『やまこえ のこえ かわこえて』は、「お月さま」という切り口でも使え、「秋祭り」という切り口でも使える。ただ文章は、書店のようにざわついた場所で読むにはやや長い。じっくりお話が聞ける環境向け。小学低学年の10分間ぐらいの読み聞かせにも向いている。昔はご夫婦で共同制作されていた小出保子さんの絵は、ひょうひょうとしたところがあって好き。
右の『ころわんがよういどん!』は新刊。しかし、世田谷でやるときは、運動会が春なので使えない。「ころわん」は『かくれんぼころわん』も紅葉や落ち葉の背景なので秋向き。2~4歳向けかな。

『どんぐりとんぽろりん』は10月に新装で出るみたいだが、いつだろう。ちえっ、まだ使えないのか。これは昔出た版。
才能あふれる絵本作家いとうひろし氏の『おちばがおどる』は落ち葉で作られた力作であり、その価値が大きい。ごく短い言葉が添えられていて、読み聞かせの現場ではいまひとつの受けであった(おまえが読むの下手くそなんだろ、と言わないでおくれ)。もっとも、場所が違うと反応が違うので、再度トライしても良い。
『あかいはっぱきいろいはっぱ』は、きれいなので並べてみた。読み聞かせというよりは、ひとりで眺めるのに適した本と受け止めている。

ハロウィンを意識して、「魔女」に持ってくる切り口もある。『まじょのおとしもの』『ちいさな魔女リトラ』――この2冊は地味な表紙ですね。
左の油野誠一氏と右の広野多珂子氏は好きな画家。中身は……、まだ見ていません。ごめんなさい。広野さんは、『魔女の宅急便』の続編でおそらく不本意にも絵をつけることになったので(最初の本の挿絵画家が描けなかったため)、オリジナルの魔女本を出したのだろうか。余計な話ですね。

『りんごがドスーン』は1975年刊なのだが、先日、今年の1月に45刷で出ているものを見つけ、なつかしいと買ってしまった。今月、ある書店で読んだが、ごく短いのでリズムよく会を進行させるのに有難い1冊。かじられたりんごが「傘」にもなる。雨の多い時期に使うのも一つの手。
『ちゃくりがきぃふ』『干し柿』は小学生向け。ただし『ちゃくり~』は読む技術が結構いる。緩急に気をつけ、はなし家のようにメリハリつけてやらないと白ける。『干し柿』は、年輩の人が日本の食文化を伝える意味でも活用できる。

「食欲の秋」と考えれば、ありとあらゆる食べ物絵本が使える。『サンドイッチ サンドイッチ』という新刊も福音館から出た。遠足に絡め、おべんとう」という切り口でもまとめられる。
左端『いろいろじゃがいも』は『いろいろごはん』『いろいろたまご』などもあるシリーズもので、2~3歳ぐらいの小さな子から使え、いろいな料理を確認するなら、小学中学年ぐらいまで他の本との組み合わせで使える。真ん中のいもとようこ氏『おいもをどうぞ!』のかわいらしさは私には程遠い世界だが、見栄えして良いですよね。右端『ねずみのいもほり』は大型絵本で出ていて、これが集まる子に応じて使えるかどうかを見極めてから、やるようにするつもり。

[追記]『干し柿』は、「干す」「天日の恵み」ということで、『あじのひらき』『せんたくかあちゃん』などとブックトークのネタにもなる。ここで『北風と太陽』というように展開すると説教くさくなるが、オゾンホールのことを持ち出して地球温暖化につなげていくと、現代的な流れのプログラム作成が可能だと思う。
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中村びわ

Author:中村びわ
2004年から2011年まで書いてきた
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http://biwa.blogtribe.org/を、
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