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【No.1067】火山の島で(3)…8月31日

「奄美は火山の島じゃないから温泉にも行ってみたい。箱根かな」
春に奄美大島に行ったときに、丸一日島内案内をしてくれ、カヌー操作も教えてくれた島生まれのガイド氏がそれはそれはいい人で、島の人(島っちゅ)でしか分からないことをいろいろ教えてくれた。話が弾んで、島の状況を語りながら子ども時代のこともしゃべってくれたり、休日に自分ひとりで訪れる場所での秘密の遊びまで聞かせてくれた。
その人が、「関西には住んでたことがあるのだけれど、東京にはまだ行ったことがない。一生のうち一度ぐらいは行きたい」ということで、東京でどういう観光をするべきか知恵を求められたのだ。
「何だかんだ言っても、名所・旧跡を効率よく回るなら『はとバス』が便利で、夜のショー見学もバス観光のオプションにある。ぼったくられないので安心」やら、節約のためにネットカフェに泊まると言っているので「ネットカフェで結核感染が一時期問題になっていたのでやめた方がいい」やら「箱根の温泉は高めなので、鬼怒川やら群馬の方がいい」と指南めいたことをしていて、上の「火山島じゃないから温泉がない」発言があり、「そうかあ。奄美は温泉がないかあ」としみじみ思ったのである。

火山島とサンゴ島のことがそれで頭に引っ掛かっていて、それも少しあって伊豆七島の大島に目が向いた。
実は、息子が地理の自由研究を休み明けに提出しなくてはならない。それは大島観光のお陰で何とか片付いた。今は9月3日の始業式に向け、理科の自由研究が残っているというウザい状態なのである。
地理の学習に、ただ単に、旅行で訪れた場所を研究するといっても、「何がありました、かにを見ました、うまいものを食べました」では、どうも中学生レベルではない。
「火山」という切り口を設けると、観光ガイドブックもどきの内容に留まらず、かなりレポートらしく構成できるのである。

観光ガイドブックを見れば、大島の特徴は、やはり何と言っても「椿」で、1~3月に訪れるのがベストシーズンである。そしてもう一つの特徴が内輪山の三原山、この内輪をハイキングで回る「お鉢めぐり」が観光の目玉となっている。
したがって、どうしても「アンコ椿は恋の花」という唄を思い出すような世代が観光客のかなりの割合を占めるのか、伊豆七島にあって大島は若い世代にとっては地味めの存在だ。
海水浴もできるし、ダイビングの面白いポイントもいくつかある。海釣りも楽しめる。夏場はお休みだが、漁師体験、アシタバ摘み(福祉作業所で作られているアシタバ入りパウンドケーキをおみやげに買ったらおいしかった!)、ツバキ染め体験などもあり、家族連れにはなかなか楽しめる。息子に却下されたが、「海の精」という昔ながらの製法で作られている塩があるが、その工場が島内にある。HPを見たら工場見学の受け入れも可能だというので、私はお願いしてみようと思っていたのであったが……。

私たちが楽しんだのは海水浴、これは実は天気の関係もあって、海沿いにある海水プールで主に泳いでしまった。それから火山博物館ほか旧跡を少し見る。それが1日め。
2日めは体験ダイビングで鼻血を出し(笑)、ダイビングショップの人に送ってもらって「愛らんどセンター御神火温泉」という施設に行って、海の見える温泉と温水プールで遊ぶ。宿が1万坪の庭が椿だらけという「ホテル椿園」で、ゆったりとした露天風呂もあり、朝もつかっていたのだが、水平線を見渡せるプールは清潔感があって、とても気持ちの良い場所だった。
3日めは元町港の埠頭で気軽にできる海釣り。4メートルくらい下の海を覗きこむと、何種類もの魚の群れが見えた。エサの引っかけ方もよく分からず、近くにいた若者たちに教えてもらったばかりだというのに、2時間ほどで1匹釣れ、針に引っ掛かりかけたのは2匹ほど。私は渓流釣りははるか昔の子どもの頃にやったことがあるけれども、あとは釣り堀とザリガニ釣りしか知らないので、「海釣り、これはハマると楽しそうだ。『釣りバカ日誌』が分かった」と思った。何より、まったく釣れないと諦めていた息子が、やさしいお兄さんたちにエサの付け方と糸の垂らし方を教えてもらい、1匹だけだけれども海から釣ったというのが大きな喜びの体験となった。
私たちのそばで見ていた壮年ご夫婦に「気軽で楽しいですよ。初心者なのに釣れました」と話していたら、午後になると、同じ場所でやっていた。

さてさて、それで肝心の火山。
自由研究の切り口は、人にとってはとかく災害と結びつけて考えられやすい火山だが、利点も多いという点がキモとなる。その前に火山としての特徴で大島を見ていくと、ここは海外の火山研究者も注目する特別な場所なのである。
100万年前、大島の海域には「岡田火山」「行者窟火山」「筆島火山」という3つの火山が並んでいたのだ。それが火山としての活動を終えると、浸食が始まった。そして数万年前、それらの西側の海域に、海底噴火で大島火山が出現したのである。大島火山は活動しつづけ、やがて侵食された3つの火山を覆ってしまい、一つの島を形成することになった。
これ、なかなかドラマティックな成り立ちですよね。
こういう成り立ちを「成層火山島」と呼ぶらしいが、大島の三原山は比較的おだやかな噴火を繰り返しながら、火口周辺に流れやすい溶岩を噴出させる流動性火山という形態を保っている。そして、ハワイのキラウェア火山、イタリアのストロンボリ火山とともに世界三大流動性火山に数えられる。そのこともあって、大島には世界的にも珍しい火山博物館がある。
訪れた日、よりによって冷房設備が壊れたということで、室内が35℃ぐらい。展示物やパネルをじっくり眺めることはできなかったけれども、簡潔に書かれたセミナー用のレジュメをもらってきて、そこから拾い出した内容を偉そうに書いているわけである。
←次の記事で触れますね。
<この項つづく>
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中村びわ

Author:中村びわ
2004年から2011年まで書いてきた
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http://biwa.blogtribe.org/を、
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