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【No.1052】空で這いまわるのつづき…7月23日

『スカイ・クロラ』は文庫版で328ページまであるのだが、私が俄然面白くなったというのは290ページを過ぎてからであった。カンナミの正体が分かる段。
しかし、この本、やはりローティーンが読むのに芳しくない本ではないか。「10代に読むべき本」という帯を巻かれたような夏の文庫企画に並べて売る本じゃないっと、PTAのこうるさいおばさんは思いました。
「あんたたちが読んじゃまずいような内容じゃない」とぼくちゃんに申すと、「でも、ガンダムも人が乗ったやつをどんどん殺す。オレはよく知らないけど、DNAを操作するとか、コーディネーターとか出てきて……」という話が返ってきた。そういうアニメばかり観ているのか。

父をあやめた高校生が猟奇的な本を読んでいたとか、通り魔たちが「誰でもいいから殺したかった」とか……。聞いていて、私の本棚も猟奇的なもの混じり、息子もおとなしくて人を殺しそうには見えないけれどもシューティングゲームが好きだし、それと知らずして潜在意識に働きかけられるようなサブカルチャーに触れているわけだし。母親の小言でストレスも溜まるだろうし。
しかし、うちは何とか大丈夫だろうという自信は、夕飯後、トイレそうじをする母の背中を見せながら(意図的にそうしたわけではないものの)、そういう会話をしているということ。ぐうたらしながら小言を言うのではなく、額に汗して働いているところを見ているだろう、お前は……と達者に言えること。
また、「誰でもいいから殺したくなったら、まずお母さんを殺せ」と脅していることかな。

『スカイ・クロラ』の影響ではないが、「誰でもいいから殺したい」という人たちのために、そういうテーマパークでも作ってはいかがなものか、と。SF的なことを考えてしまった。
クローンをいくらでも殺すというのはできないし、道義的にまずいから、バーチャル世界で、そういう体験をさせる。裁判の場を経て、刑務所で服役体験。ここでさんざんな思いでもさせろ。さらにラディカルに付け加えるなら、処刑で死ぬ体験もさせろ。
しかし、テーマパークに行く金銭的、時間的余裕などない人が、そういうことに走るのよ。

こういった一連の事件の遠因は、やはり我々が作る社会のひずみだと言わざるを得ない。フリーター200万人はじめ将来不安が大きすぎる。仕事でダメでも、町内や職場で別の活躍ができて居場所があるという状況がなくってきている。そういう自己表現以前に、食うに食われぬ状況で、社会からしいたげられていると感じている人が多過ぎやしないか。
そしてまた、世のなかでちゃんとしているべきであるはずの人がちゃんとしていないでしょ。
「ズルしちゃいかん」と教える教育者たちが点数をズルしてるって、そのほか、各種の偽装やら性犯罪やら。そういう人がおいしい目に遭っているような社会、それにしいたげられている感じって、希望を見つけるのが難しいでしょ。
頑張ると報われるという約束がないもの。スターやセレブというレベルでなく、身近なところに「あの人、いいな」と思わせてくれる大人がなかなかいないもの。
いないから、大変でも意識ある人はそれを演じる大人でいるべきだし、演じているうちに、本当にそういう人になっていく。それを務めとすべき。と、自分もこのように自分を修正しながら、寝て起きるのだ。
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中村びわ

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2004年から2011年まで書いてきた
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