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【No.1401】静かにそっとしみわたれ

新しい職場と新しい学びの場に通い始め、「きつい」「大変だ」とひいこらしながらも、はや2ヶ月が行く。
「はや」と言うより「やっと」2ヶ月なのかもしれない。

どちらにおいても、私という異物が混じり込んだことで、ざらりとした感覚、何かちょっと調子狂うといった感覚を抱いている人も少なくないように見受けられる。
それでも、良いことか良くないことか、多少なりとも周りの人に自分がもたらしているようである影響というものをときどき確認し、不思議な気持ちになる。

例えば――
自分より目上の人を見送るときは、「行ってらっしゃいませ」という言い回しが癖なのだけれど、先日、物腰がとても丁寧で面倒見の良い職場の若い男性が、上司の外出するところに「行ってらっしゃいませ」と声がけしていて、「あれ?」と聞き留めた。
そう言えば、電話口で「〇〇してくださいますと、助かります」などという言い回しも、この青年、前から言っていたかな、どうだったかなと思った。この言い回しも、よく口にしているよ、私。

学校の方では、中村印のレジュメがいつも同じフォーマット。
見出し部分には、子持ち罫という実にコンサバなものを使っている。
最後の部分には報告者からのコメントを記したコラムを入れる。ここには太めのリーダー罫を使い、所感のほか、調べてみたミニうんちくなど入れるようにしているのだけれど、ある言葉の語源が面白かったので記しておいたら、私の翌週の報告者が、たまたまなのか、やはり語義、語源を調べて載せていた。

この種の「ひびき」はネット上でもしばしば見られる。
少し珍しい言葉を引くと、それからしばらくして、交流とも言えない「水の交わり」程度の人が、偶然なのやもしれないけれど、同じ言葉を使っていたり、同じ対象に向かっていたり……。自意識過剰かもしれないけど。

ピーター・センゲが「学び合う組織」という表現をしているが、人が作り出す社会やネットワークの下位システムである小さな系の中で、そのようなかすかな影響し合うものがあるのは一般的なことだろう。
「これ、いいかもしれない」と受け止めたら真似して使ってみて、自分には合わないと思ったら身につけなくても良い表現や取り組み姿勢、知識や情報など。何回か折に触れて使っていくものが、いずれ自分らしい表現の中で生かされていく。
「伝承」と言うには、やや大仰であるけれど、そのように人は他者のレイヤーの上に自分のレイヤーをかぶせながら長い歴史の上を歩んできた。

名のある人の金言や名言だけが日々の言動を左右するのではなく、名もない人たちの小さな表現の試みが次々と積み重なりながら、潮流やうねりを作り出していくこともある。
こぼしてしまった水が、テーブルクロスに静かにそっとしみわたっていくかのように……。
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中村びわ

Author:中村びわ
2004年から2011年まで書いてきた
「本のシャワーにさらす肌」
http://biwa.blogtribe.org/を、
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