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【No.1354】悩ましい夏

カフカをはじめとする不条理の物語を面白がって読んできたし、長年、人と仕事をしてきた中で、「何でこういう目に遭わないといけなのか」と、理屈や知性で説明のつかないところで不条理な出来事に巻き込まれたりしてきたけれど、今、「橋下市長V.S.関西財界」の構図に焦点の当たっている「脱原発V.S.原発再稼働」という社会全体が直面している課題は、何という不条理な悩ましさだろう。

マスコミがそのように報道するから「二者のいずれか」という争いの様相を呈しており、国民がどちらを応援するかという流れになってしまっている。これは本来、二者択一ではなく、皆で必死に別の知恵を出していくべき問題。
しかし、大半の人はうっすら気がついていて、「この夏」「来年の夏」のような近々の解決策は待ったなしの状態であるものの、有効な解決策を、どのリーダーも科学者も技術者も、それから賢者も、出し得ない。

日本全体で一教団化し、「太古に還っていくよ」と、音頭を取るわけにはいかない。

財界の人たちだって、家に戻り、普通のおじさん・おばさんという立場だけで許される人生なら、「脱原発」を支持する方に回るのではないか。
幸いにして、私は普通のおばさんでいられる立場なので、「そりゃあ、脱原発に決まっている」と発言できる。結構なエネルギーを日々、消費しているくせに……。

ここのところ大手の電機メーカーを中心に、規模の大きな人員削減が報道されている。
高品質の日本のモノが売れなくなってきていたところに、東日本大震災の被害があり、タイの洪水で工場が被害を受けたり、円高で利益が目減りしたり、メーカーは満身創痍だ。新興国へ原発の技術移転をしていく動きも、矛先が鈍らざるを得ない。
当然のことながら、メーカーのリストラは、そこにつながっている人々の生活も危機に追いやる。それは、下請けの部品製造業者、運搬業者に留まらない。原発のある地元も同様で、飲食店や宿泊施設、日用雑貨の店、タクシー、清掃業、クリーニング業といったところにも響いてくるのが、よく想像できる。

企業がダメになっていくことは、ここまで築き上げられてきた日本の産業自体がダメになっていくことになるし、それに伴って、何人もの生活が脅かされていく。さらに言うなら、これから社会に出て行こうとする若者たちの就業機会も奪ってしまうことになる。

橋下氏とて、回り回って税収がどんどん下落していけば、どうなると考えているのか。
高い所得を保障された中高年の役人やら、OB・OGたちの年金を考えれば、行政には手をつけるべき部分が多いと思うが、「人件費削減」として実際に行われるのは、新規採用を見合わせ、能力ややる気の期待できる若年層の雇用を絞っていくことであり、そういう新人の雇用を「非常勤」という官製プアで補っていくことだ。つまり、晩婚化・少子化がさらに加速していってしまう。
今は、「官製プア」も民間のパート・非常勤も、私のような主婦層が多くいて、幸いに彼女たちはバブル期に企業研修を受けており、40代でも50代でも、気とカンを利かせて働けてしまうという、時代の「あだ花」的な緩衝材のような層である。そこが実は、息子や娘たちの雇用を微妙に奪っているのかもしれない。

夏の電力不足で逼迫するのは産業界だけではない。昨夏、私も間近で経験したことだが、公共施設の午後休館、冷房温度の調整が必要とされる。
エアコンが家にないので、あるいは家にあっても電気代がかかるので公共施設に涼を取りにくるという年金生活者の健康が心配されるところだ。そういう場所に集まって友だちと会ったり遊んだりという子ども・若者の大切なひとときを奪うことにもつながる。

東京電力は火力で手当てできたようだけれど、関西電力は火力で手当てできないのか。できないから大騒ぎになっていると思うけれど、ちょっと調べてみよう。
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テーマ : 雑記
ジャンル : 日記

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