スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【No.1130】女子どもの生きにくい土地…2月11日

サッカーと大規模な山火事でオーストラリア方面に目が向いている晩だが、「アフガニスタンでタリバンが……」という報道にハッとさせられた。
しばらく前に、アフガニスタン出身の作家の小説を読んだからである。その作家カーレド・ホッセイニは少年時代をアフガニスタンの首都カブールで過ごし、外交官の父とともに英国に滞在中、祖国の政変により米国へ亡命した。
米国で成長し、医師として働きながら小説を書き始める。そして、処女作『君のためなら千回でも』がベストセラーになり、映画化もされ、泣けて仕方ない作品として、本とともに世界的にかなりヒットしたようである。
新作の『千の輝く太陽』も、このところ書店でよく見かける。


小説を読んでみた限りでは「アフガニスタンについては、とにかく伝えたいことがいっぱいあるんだ」という感じで多くのエピソードが盛り込まれ、それを整理しながらの大河ドラマ仕立てなので、「作り過ぎ」感が残った。
しかし、知らない国のことを知るには、情報がいくら整理されて提示されてもなかなかピンとはこない。したがって、このような小説が書かれれば、同じ生活者の視点を借りて分かり易い理解ができるようになるので良い。
同じアジアの国なのに、アフガニスタンと言われても、「何か大変そうな国」というところから理解が一向に深まらない。そこで養成されているテロリストに米国が手こずっているようだということは分かっていても、アラビアンナイトを聞いているような感覚だ。
カブールの少年たちが、冬に凧上げに夢中になる。互いの凧の糸を切り合って勝負するために、てのひらに糸で切り傷を作り、血を流しながら遊ぶのだということを知るだけで、イメージがぐっと広がる。
凧遊びなら日本と同じだという安心と、遊び方の激しさに「タリバン」の戦い方がよぎって影が差すような不安。

アフガニスタンは世界の注目を浴びた土地なので、「アフガニスタン」で本を検索すると、驚くぐらい多くのものが結果として出てくる。
女性の著者が多い気がするのは、「女性や子どもがイスラム過激派により抑圧されている土地」ということで、自然と問題意識が向くということなのだと思う。
下の3冊は、いずれも外国人が書いたものだ。カブールを舞台にした小説『カブールの燕たち』、最近ノーベル賞作家となったドリス・レッシングによる『アフガニスタンの風』。ジャーナリストが書いた『カブールの本屋』にも題で目が行った。

日本人もいろいな形で復興に関わっている。左端と右端は医師が執筆。真ん中は写真家でありジャーナリストの長倉洋海氏。学校といえば、アフガニスタンで学校作りに携わった人の手記もあった。
「異文化」は理解し、尊重すべきものである。だが、女性が布をかぶって顔を見せず、家のなかを始めとする限られた空間に閉じこもらざるを得ない土地、子どもが遊んだり学校に通ったりする自由を奪われ、身の安全や食べ物の心配をしながら生きざるを得ない土地を、どう受け止め、どう分かっていけば良いのか。そういうところから始めなければならない理解の道のりは遠く、容易ではない。
スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

中村びわ

Author:中村びわ
2004年から2011年まで書いてきた
「本のシャワーにさらす肌」
http://biwa.blogtribe.org/を、
こちらに引き継ぎます。

最近の記事
月別アーカイブ
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
RSSフィード
ブログ内検索
リンク
QRコード
QRコード
FC2カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。