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【No.1123】雑記あれこれのつづき…1月18日

◇今のニュースの枕詞が「世界的な金融危機の影響で」「このところの景気の悪化に伴い」というものなのだが、その流れで取り沙汰されていた「バンカメ」――つまりこれは、Bank of Americaだけれど、「バンカメ」って文字を見たとき、♪夜明けの晩につ~るとか~めがす~べって♪というメロディーが脳裏から聞こえてきます。

◇アンドリュー・ワイエスが亡くなる。
ここに書かなかったけれども、昨年の美術展の見納めは展覧会閉幕数日前に出かけた渋谷Bunkamuraにおける「アンドリュー・ワイエス 創造への道程」であった。
大作がずらずら並ぶ展覧会というよりは、テーマの通り、作品を完成させるまでにどういうデッサンや習作があったのかを並べて画家の仕事ぶりを見せるというものであったから、絵を描く人向けの企画で、「いいもの、いっぱい見せてよ」という私には、いまひとつという印象であった(去年は、やはりミレイ展とハンマースホイ展が強烈であった)。

しかし、ワイエスの絵を見ていると、米国文学の背景がよく分かる。例えば、何枚かの絵については、昨年かなり話題になったコ―マック・マッカーシー『ザ・ロード』の挿し絵を見ているような気分にさせられた。無論、『血と暴力の国』も……。
推測にすぎないが、コーエン兄弟の映画も、ワイエスの影響って結構あるのではないだろうか。それは「ファーゴ」や「ミラーズ・クロッシング」を観た頃から感じていたけれど……。

マッカーシーについては、『ザ・ロード』『血と暴力の国』の2作のあと、図書館で版元在庫切れの『越境』を借り、その第1部だけ読んでみた。頭に重い鉄球が落ちてきたような衝撃を受けた。
第1部だけでフォークナーの「熊」並みの傑作という評判をネット上のどこかで目にした気がするのだが、本当にその通りで、これに比べると『ザ・ロード』は本領じゃないことがよく分かった。あまりにすごすぎて、もったいないから、つづきはまたいずれ読もうと思って返却した(そういうとき、明日にでも不慮の出来事が起こって、もう本を読めなくなると困るとも思う)。

国境三部作、『すべての美しい馬』だけでなく、きちんと揃えてepi文庫に入れてください、早川書房さま(こんなところに書いているだけでなく、直接電話かメールでもしようか)。

◇【No.1121】に挙げた小川洋子さんの新作、きょうの朝日の書評欄に取り上げられていたので目に留まって読んだけれども、鴻巣さんの書評、つまらないな(とはっきり書くと、まずいかな)。でも、つまらないのはつまらないよね。この本の書評には、もう少し、ファンタスティックな紹介文の方が合っているのではないかと思った。
本をほめるための詩情に欠け、新聞読者への配慮がない。
よって、「ああ、読みたい」という気になれない。

鴻巣さんの書評は、文学の知識がよくあるということと、選書が時機にかなっているということが分かる。そして、文学界の重鎮を目指そうというような野心や気概が感じられ、そのあざとさが悪くないとも思えるけれども(そういう立場の人がいなくてはいけないだろうし)、素直な本の応援団になっていない気がすることがよくある。本よりも、書き手自身の宣伝になっちゃっていると、プロの書評も素人評も興が覚めるよね。私も結構自意識強いので、よくやっちゃう間違いだけれど……。まあ、それでも素人のお遊びなら、それもありでしょ。

「この本は、こういう点が面白い」ということを洒脱な短編小説風に紹介する阿刀田先生か、感動体験を小説的盛り上がりで伝えてくれる瀬名秀明さんに書いてほしかったなあと思った。
本の評判は、感覚が当てになりそうな人のサイトをいくつか拾って、その情報を積み上げてみて判断するというのが手っ取り早いですね。そのサイト探しに苦労するのだけれども。

もっともメディアの情報もネットの情報も、あまりじっくり読まず、目で拾って軽くストックしておく。それで、気分で選書していくということが多いかな。
本に限らず、良い悪いは結局自分の感覚なので、人が下した判断を当てにはしないのだ。
<この項つづく>
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中村びわ

Author:中村びわ
2004年から2011年まで書いてきた
「本のシャワーにさらす肌」
http://biwa.blogtribe.org/を、
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