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【No.1121】盤外の小説…1月16日



『猫を抱いて象と泳ぐ』という題の小川洋子さんの新作が出たばかりで、何か童話のような題名にも目を惹かれるけれども、チェスプレイヤーの物語ということで、「ははん、あれだな」と気になっている。
去年、都内の私立中学のホームページをあちこち見ていたときに、麻布学園に取材に来たという写真がこちらに出ていたのでございますよ。

チェスの話で、しかも主人公の名前がロシアっぽい(ロシア人の設定なのかな)響きなので、どうしてもナボコフ『ディフェンス』を思い出してしまう。おまけに、師匠が廃バスに住んでいるということなので、廃バスを使ってラブホテルを経営するという設定の、莫言『至福のとき』を思い出してしまう。
きっとそういった世界の面白い小説のエッセンスを取り込んで、小川風のファンタジックな味つけを施した小説なのだろう。小川さんの小説は読んだことがないのだけれど、この作品にはちょっと興味を持った。
でも、どうしても、そちらを読むエネルギーがあるなら、若島正氏が訳をいじったという新装版でナボコフ『ディフェンス』を再読したい気になる。ラストがもうどうしようもないぐらい残酷だけれども美しい小説でしたね。
右側の水色系の新装版の装丁もきれいだけれども、最初の市松模様も良い。麻布学園出身の山形浩生氏が、市松の方にごく短い評をつけている。

下の左は、映画化された「愛のエチュード」のサウンドトラックのようである。DVDのカバーがなかったので、とりあえずサントラ。
映画では、ルージンの奥さんの優しさや美しさが強調され、小説よりも大きな存在感で演出されていた。ルージンのイメージは、私には小説とはまるで違っていて、小説ではもっとぬーぼーとした小太りの冴えない男性だけれども、映画では体の線が細く、結構魅力的な男性になってしまっていた。
監督のマルレーン・ゴリスは文学好きなのか、ヴァネッサ・レッドグローヴ主演でヴァージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』も映画にしている。上流のご婦人たちの世界の雰囲気をよく表現している。『愛のエチュード』では、船で渡るようなきれいなホテルが舞台になっていた記憶がある。「素敵。行きたい」と思ったような覚えあり。
『将棋の子』は「盤」つながりで貼ってみた。青系の写真で、並べても違和感がないし……。

そういえば、てんで関係ない話に流れて行くけれども、高校2年生かな、夏休みに某予備校の夏期講習の単科ゼミに行って「麻布」の男の子と知り合いになった。そのときは、二浪しているという予備校生の男性と、雑誌「ロッキング・オン」に寄稿している高校生ライターと付き合っているとかいう女の子と私の4人でよくお昼を食べたり、お茶を飲んだりしていた。
麻布の子は、勉強など集中してちょっとやればできちゃう子みたいで、講義中は隣でずっと学校新聞に載せるとかいうクロスワードパズルを作っていた。微分か積分の数式が並ぶ黒板をたまに見上げて、「あっ、これ、しばらく前にやったやつだ」とか言って、またパズルを作っていた。講義に出る前か出た後か、野球もやっていると言っていた。長い夏休みの退屈をしのぐために、空気の違うところへ来ていたという風であった。
黒縁メガネの典型的駒場トラッドなので、都立広尾図書館でタバコを吸っているような連中とは違っていたみたい。人当たりが良くて二浪の人を「先輩、先輩」などと呼んで、みんなで楽しく過ごしていた。きっと東大から霞ヶ関に行ったか、医学部から大学病院へ行ったかして、今ごろは随分ご出世されたことでしょう。名前は忘れちゃいました。
そんなこともあったので、麻布は息子の中学受験のとき説明会だけでも行きたいと思っていたけれども、壊滅的な偏差値だし、自由過ぎる校風はまるで向いてもいないので、もっと別の学校の説明会に行かなくてはならなくなって諦めた。

とりとめはない展開だけれども、「天才的な頭の良さ」への憧れみたいなところで、底に一貫性はある話だったかな(頭の弱さ、丸出しという感じがする)。
1970年代という昔は麻布、駒東あたりが憧れの坊ちゃん男子校で、そういえば、駒東の文化祭に行きアーチェリー体験(駒東は今もアーチェリー部が強いとかいう話)なんぞを楽しんだ帰り、都立G高の文化祭へ行ったら、泰葉ちゃんが白雪姫ミュージカルの主演を務めていて、客席に林家三平パパが来ていた。泰葉ちゃんは、CDを初めて出したときの内輪パーティーをやっているところにも出くわした。新宿に「S」という素敵なバーがあったんですよね。オーナーがいくつか有名な店を経営していたとかいう……。
泰葉ちゃん、プロレスのリングにまで上がることになるなんて……。辛抱強いディフェンスが欠けていたのだろうか。
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中村びわ

Author:中村びわ
2004年から2011年まで書いてきた
「本のシャワーにさらす肌」
http://biwa.blogtribe.org/を、
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