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【No.1103】毒を持て!…11月17日


ほんとうに生きようとする人間にとって、人生はまことに苦悩にみちている。
矛盾に体当たりし、瞬間瞬間に傷つき、総身に血をふき出しながら、雄々しく生きる。生命のチャンピオン、そしてイケニエ。それが真の芸術家だ。
その姿はほとんど直視にたえない。
この悲劇的な、いやったらしいまでの生命感を、感じとらない人は幸か不幸か…。
感じうるセンシーブルな人にとって、芸術はまさに血みどろなのだ。
最も人間的な感情を、激しく、深く、豊かにうち出す。その激しさが美しいのである。高貴なのだ。美は人間の生き方の最も緊張した瞬間に、戦慄的にたちあらわれる。

(岡本太郎『自分の中に毒を持て』青春文庫版P180-181/同書、中村の紹介文はこちら)

渋谷には井の頭線で出る私にとって、大歓迎の場所に岡本太郎「明日の神話」が設置された。息子も井の頭線を使っての通学である(週6日登校なら、1週間に計12回見られることになる)。
きょう午後1時前に通り過ぎたときは、まだ白い幕に覆われていた。
午後5時前、帰りに通りかかったときは、セレモニー(通路であることを考え、ごく簡単な除幕式だったよう)のあとだったようで、ご覧の通り公開が始まっていた。
原爆をテーマにし、メキシコで制作された作品。5.5×30メートルという大きさゆえ、どこでどう展示するか、招聘先が求められていた。
作品についての公式HPはこちら

渋谷駅が開いている時間帯ならいつ行っても眺められる芸術だ。
ピカソの「ゲルニカ」が3.5×7.8メートル。大きさでは負けていない。
西の「ゲルニカ」、東の「明日の神話」というように、戦争をテーマにした20世紀の東西の巨大絵画(壁画)の双璧として扱われるようになるだろうか。
「ゲルニカ」はそれを設置する美術館が建てられ公開されているが、「明日の神話」はお金を払わず、誰でもずっと鑑賞できる場所に置かれた。
「ゲルニカ」もすごかったけれども、「明日の神話」も下にいると圧倒的なパワーが伝わってきて、SUICAかPASMOになったかのようにチャージされますですよ。

併せてご紹介の『自分の中に毒を持て』も小学高学年から高齢層まで、生きるエネルギーをチャージしたい向きには必読の書。
岡本太郎、こういう世のなかに蘇って演説をぶちかましてほしい。
この画伯なら、どこかでこそっと冷凍睡眠していて、いつか舞い戻ってきてもちっとも不思議ではない。
[追記]渋谷駅と渋谷駅の間、きょうはN響メンバーによる弦楽五重奏を聴けるという、それまた素晴らしい芸術体験ができた。学校行事だったのである。好日に感謝。

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Author:中村びわ
2004年から2011年まで書いてきた
「本のシャワーにさらす肌」
http://biwa.blogtribe.org/を、
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